私だけの最初の携帯電話の話。〜最初で最後のモテ期〜
私の初めての携帯電話(docomo.p206)
ポケベルやPHSから携帯電話に切り替わりだしたのが私が中学生の頃だったと思う。
皆が携帯電話を持ち歩くようになっていた。
今は小学生から携帯を持つのが当たり前になっているが、当時は中学生が携帯電話を持つ子は少なかった。
まだ中学生だった私は全然鳴らない親の携帯を自分の携帯のように持ち歩いたり、学校へ持っていってみたり、早く自分だけの携帯電話が欲しくてしょうがなかった。
そして中学卒業の春がやってきた。
みなさん地域振興券って知っていますか?
1999年頃に該当者に2万円の商品券のようなものが交付されたんです。
私は15歳未満というのに該当したため、親からそれで携帯を買っていいとのお許しが出たんです!
夢にまで見た自分だけの携帯電話です。
もう親の電話をコッソリ持ち出して携帯電話持っているフリなんてしなくてもいい事にすごく嬉しかったのを覚えています。
私は地域振興券の交付が待ちきれず、2万円親からもらって中学卒業と同時に携帯電話をゲットしました。
嬉しくて、電話番号ばらまきました(笑)
他の同級生の皆も同じように高校生になるからと携帯電話をゲットしていたので、友達と交換しあって、用事もないのに当時はまだカタカナのメールを毎日毎日送り合っていた。
そしてここからが本題です。
1週間に数名の同級生から告白されたんです。
今思うと、奇跡としか言いようがないけれど、人生で最初で最後のモテ期でした。
で、ナゼあの時そんなに告白されたのか考えてみた。
別の高校に進学する相手に告白すれば、フラれても毎日顔を合わさなくてもいいし、噂になりづらいし、ハードルがグンと低くなるから、中学卒業と同時に告白しよう!とか高校生になるし、彼女が欲しい!とかこのあたりだと思う。
そしてそれらに、携帯電話が追い風となったんだろうと思う。
家族に聞かれる事もなく、いつでもどこでも相手と繋がれるのだ。電話したら相手の親が出るなんて事ももちろんない。
今まで一歩が踏み出せなかった中学男子は高校生になり、初めて携帯電話を手にした時に勇気も一緒に手に入れたのだろう。
早く大人になりたい思春期真っ只中の少年達の最強のアイテムだったに違いない。
今に比べれば、全く便利ではないし、機能も劣るけれど、1番いい思い出をくれたのはきっと初めてのあの携帯電話だったと思う。
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